便秘に効く運動で解消
腸に働く運動パワー
デスクワークの人や日ごろ運動の習慣がない人ほど、便秘になりやすい傾向があります。
適度な運動には、新陳代謝を活発にして、腸を活性化する働きがあります。
また、普段意識はしませんが、排便という行為には、腹筋や背筋といった筋肉も使っています。
筋トレなどではなく、運動の習慣をつけるのを目標にしましょう。

基本の運動 
有酸素運動がオススメです。
酸素を体内に取り入れながら行う運動で、歩行や自転車などがあります。全身を使い、1回10分~20分、週に3回程度行うのが良いとされています。

【効果】副交感神経を高め、交感神経を抑える効果で、腸を活発にし
ます。
胃や大腸は副交感神経が高まると活発に活動するので、腸が働きやすい環境になります。
ウォーキング
(有酸素運動)
正しい姿勢を意識して行うと、背筋や腹筋も鍛えられます。
・視線はやや遠くを見て、まっすぐに前を向く。
・背筋を伸ばし、胸を張る。
・手は軽くにぎって、腕はひじを曲げ、しっかりと前後に振る。
・歩幅は大きめに。
サイクリング 前傾姿勢になる、スポーツタイプの自転車で行うことで、背筋や腹筋も鍛えられます。
・背中~お腹をまっすぐ倒す姿勢を維持します。猫背はNGです。
ラジオ体操 全身運動に最適で、しっかりと行うと汗をかくほどの運動量になります。
朝に行うと、腸への刺激にもなります。

便秘に効く運動
無理をせず、自分に合った運動をできるだけ続けるようにしましょう。
どれも簡単な運動なので、思い立ったらすぐにできます。たとえ1回だけでも身体を動かすことが大切です。

■座って行う便秘運動 (どれか1つだけでもOKです。)
①イスに腰掛け、背筋をまっすぐに伸ばし、両足を床にしっかりとつけて、両手をゆっくりとバンザイするように伸ばし、そのままゆっくりと元に戻ります。(腸がのびます。)
②イスに腰掛けたまま、歩くようなイメージで、手足を大きく動かします。(腸を縮めます。)10回程度
③イスに腰掛け、背筋をまっすぐに伸ばし、両足を床につけたまま、左右にゆっくりと腰をひねります。 
(腸をねじります)10回程度

■立って行う便秘運動 (どれか1つだけでもOKです。)
①両足を肩幅に広げて立ち、両手を腰にあて、できるだけ上半身は動かさずに、腰だけで円を書く様にグルグルと骨盤を回します。
②両足を肩幅に広げて立ち、両手を自然におろし、体が前かがみにならないように注意しながら、 ゆっくり腰を落とすように膝を曲げて5秒キープし、ゆっくりともとの姿勢に戻ります。(5~10回程度)
※上手になったら、両手を頭の後ろで組んで行ってください。

■寝て行う便秘運動 (どれか1つだけでもOKです。)
①仰向けに寝て、足を肩幅くらいに開いて両ひざを立てます。お腹に両手をあてながら、ゆっくり肩と頭を上げて行きます。この時視線はおへそのあたりに向け、お腹の筋肉に力が入ったら、そのままの姿勢を10~15秒キープします。(キープ中は自然に呼吸します。)
②仰向けに寝て、両足の膝を立てます。 両手は自然に体の横へおきます。 
両膝をそろえて息を吐きながら右側に倒す。⇒中央に戻る⇒左側息を吐きながらに倒す。往復10回程度

ガス抜きの運動
ポイントは、腸(肛門)を身体よりも上に向けたり、軽く腸を圧迫して刺激することで、ガスを出やすくさせます。

①湯船の中で繰り返し、ゆっくりと腹式呼吸をします。(4秒で息を吸い、8秒で吐きます。)
※息を吸うときお腹を目いっぱい膨らませ、吐くときはお腹を目いっぱいへこませます。
②仰向けになって、鼻から息を吸いながら両膝を腕で持ち、胸の方にゆっくりと引き寄せ、そのまま、5~10秒息を止める。次にも口から息をゆっくり吐きながら、両膝を顔の方に引きつけ、頭も持ち上げ、体はできるだけ小さく丸めるようにします。息を吐ききったらゆっくりともとの姿勢に戻ります。
③身体を横向きにして寝る。 (病院で内視鏡検査後のガス抜きには、右側を下にすることを勧められます。)
※ヨガの「猫のポーズ」もガス抜きに良いと言われています。