病気が原因での物忘れ
病気の種類
■認知症
記憶力と食事内容とは、非常に大きな関係性があります。
認知症は一度獲得した知的な能力が脳の変化によって低下してしまい、日常生活に支障をきたす慢性の病気です。
通常は65歳以上に多い認知症ですが、推定発症年齢の平均は51歳前後の「若年性認知症」の場合もあります。
認知症にもいろいろと種類があり、原因となる病気で症状も異なります。

・アルツハイマー型認知症
脳細胞にカスのようなものが溜まり、脳が縮んでいく病気です
最初は物忘れのような症状から始まり、徐々に時間や場所などがわからなくなり、ものを盗られたなどの妄想や徘徊といった症状が出てきます。 最後には、寝たきりとなるケースが多いようです。

・血管性認知症(脳梗塞)
小さな脳梗塞がたくさんでき、脳細胞や脳の組織が部分的に死んでしまう病気です
脳の血管が極度に狭くなったり、詰まってしまい、脳に栄養や酸素が届かなくなり、脳細胞や脳の組織が部分的に死んでしまうのが脳梗塞です。
典型的な症状として、物忘れや記憶が飛ぶ等があります。

・びまん性レビー小体病、ピック病、パーキンソン病、脳腫瘍
これらの病気が原因で認知症になる場合もあります。

■老人性うつ病
引越しや配偶者の死、子どもの独立など、環境が大きく変わったときになりやすい病気です。
「何もしたくない」「何もわからない」と言ったり、食欲がなくなる、忘れっぽくなる。ぼーっとするなどの症状があります。薬による治療が可能です。

■若年性認知症(脳血管性認知症)
脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)が原因で、脳に障害を引き起こす病気です。。
スポーツや事故などで頭に強い衝撃を受けた場合に起こるケースが多くなります。

これらの病気は脳の老化現象とは違い命に関わる場合もあります。早めに病院に行きましょう。

病気が疑われる場合の対処
病院の予約をとりましょう。
病院を受診する場合とは、老化現象ではなく病気「認知症」では?と疑った場合になります。
本人や家族の恥ずかしさや、認めたくないという意識で、周囲の目を気にして受診が遅れてしまい症状が悪化することを防ぐことが大切です。
>>詳しくは、『病院の受診について』、『物忘れチェック (認知症 早期発見の目安)』をご覧下さい。

受診するときの家族の心構え
医師の診断時には、ふだんの本人の様子として下記4項目を医師に説明しましょう。

■もの忘れは、日常生活に支障をきたすほどのものか
■最初の異変は、いつとはなしに出てきたのか、突然に出てきたのか
■この半年の間に症状は進行したか
■本人のこれまでの病気について

これらは、認知症の原因や進行を診断するときに参考になります。(出典:認知症家族の会)

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