脳へのストレス
過度なストレスは脳へ悪影響
ストレスはが続くと自律神経が乱れ、体調不良を引き起こされるとされていますが、脳にも機能低下や萎縮を引き起こす場合もあります。

一般的に、ストレスが溜まっているときは、ミスも多くなり忘れっぽくなりがちで集中力も続かなくなり、「物忘れ」へとつながります。

長期間のストレスに注意
軽い短時間のストレスでは、脳を守る抑制効果により、脳への悪影響はあまりありません。
しかし強いストレスを受けた場合や長期に渡るストレスは脳に悪い影響を引き起こす場合があります。

・脳の記憶領域(前頭前皮質と海馬)の縮小
・記憶や学習、感情の抑制などの働きが低下
・記憶がきちんと作られない。(記憶が飛ぶ等)
※ストレスの耐性には個人差があります。

脳のストレスに対する対策
日光を浴びて「セロトニン」を増やしましょう
セロトニンは『幸福ホルモン』と呼ばれている脳内ホルモンのひとつで、心の安定に大きな影響をもっています。
日中オフィスや家中だけで過ごし太陽光を浴びる機会がないと、セロトニンの分泌が減り、体内時計も狂いストレスが溜まりやすくなります。

昼間の太陽光はセロトニンを増やし、紫外線で合成されるビタミンDがセロトニン合成を助けます。
必要な日光量(ビタミンD量)は、週に2回、5分から30分の日光浴で十分とされています。
・朝一番朝日を浴びる(玄関やベランダに出る)
・夜カーテンを開けておく。(朝日が自然と部屋に入る)

運動でストレスを減らしましょう。
運動はセロトニンやエンドルフィンを増やし、免疫力を低下させる化学物質を排除する為、ストレス軽減に効果的です。 特に一定のリズムを反復する運動はセロトニンの分泌を促すといわれています。
・ウォーキング
・ストレッチ
・ヨガ
・ジョギング
・エアロビクス
・サイクリング
・太極拳、気功

熟睡で脳疲労回復
睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠があり、熟睡することが大切です。 レム睡眠とノンレム睡眠の周期は約90分なので、最後のレム睡眠後に目覚めるようにすると爽快に起きる事が可能です。
脳には7時間半ほどの睡眠が最適とされています。最低でも6時間の睡眠を目指しましょう。

目を閉じて音楽を聴く
視覚からの情報が脳の80パーセントを占めるといわれています。
目を閉じることでこれを遮断し、音楽を聴くことで右脳を使って左脳を休めることができます。

スキンシップでストレスを減らす
誰かの体温を感じるという行為によって、ストレスホルモンをおおいに減らすことができるそうです。
・手をつなぐ
・なでる
・触れ合う(くっつく)
・抱く(ハグ)
・キス
など、人間に限らずペットとの触れ合いでも効果があるといわれています。

ウォーキングを行っている人では脳萎縮が減少
運動はストレス関連ホルモンを減少させます。
【カンザス大学:高齢化による認知機能低下を探る研究】 65歳以上の女性に対して散歩の歩数と認知減少の関係を調査したところ、 6年後には、散歩の歩数が多い人ほど認知力の低下が少なかった、と報告しています。 ウォーキングなどの有酸素運動を習慣として行うと、脳の活動が活発になり、認知能力の低下を防げることが、米国のカンザス大学医学部の研究でも明らかになった。  研究には、認知機能の低下の兆候がみられない65歳以上の男女101人が参加した。研究チームは参加者を、▽運動を行わないグループ、▽週に75分の運動を行うグループ、▽週に150分の運動を行うグループ、▽週に225分の運動を行うグループに分け、認知機能の変化を調べた。  研究チームは、記憶、情報処理、注意力、集中力、思考などを調べる16種類のテストを行い、参加者の認知機能を評価した。  26週間後、運動を行ったグループでは、認知機能が向上していることが明らかになった。運動の恩恵は運動量の多い人ほど増加することも分かった。  運動量の多い人では、視覚空間の処理能力が大きく改善されていた。これは、対象が空間のどこにあるのかを知覚し把握する能力だ。 【ノースカロライナ大学やUCLA大学の研究】 物理的な活動(=運動)への参加と認知能力との間に正の相関があるとしており、 運動は脳への血流を増加させ、脳容積、ニューロンの形成を増加する効果があるとしています。
【エディンバラ大学の研究】 638人の高齢者を対象に、家事や軽い散歩、競技などの激しい練習まで、週に行っている運動の種類と時間を調べた。 白質の減少がもっとも少なかったのは、運動を習慣として行っている人だった。「ウォーキングを週に数回行っている高齢者では脳萎縮が減少しており、脳の老化を示す徴候も少なかった」
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