若年性健忘症とは (若年性認知症との違い)
20代から30代の若年層にみられる物忘れ・記憶障害のことです。
■特徴
・検査をしても脳には異常がまったくない

生活の改善で回復も見込めます。
単純な物忘れが人より多い程度~重度の記憶喪失まで、人により症状が違います。

若年性健忘症の症状
老化による物忘れと同じような症状がでます。
・「あれ」「それ」「これ」人や物の名前をすぐ忘れる。覚えられない。
・ものの置き場所を忘れる。
・日にち・曜日を忘れる。何度も聞く。
・スケジュール・予定・約束を忘れる。

ひどい場合は、日常生活や学校、仕事などに支障が出る場合もあります。

若年性健忘症の原因の一つにIT?
脳を使わない・強いストレス・生活のIT化などが原因では?といわれています。
パソコンや携帯電話の普及(IT化)で、自分の頭で物を考えたり覚えたりする必要がなくなり、頭を使わないことが多くなったことで深刻な物忘れにつながるといわれています。

パソコンやスマホなどITが悪いわけではありません。 ITの利用の仕方に問題があります。

ITの本来の使い方は、生活のサポートです。人間が豊富な情報を利用して判断の材料にするという便利なツールです。
しかし、便利なあまりに秘書や親のようにITに頼りすぎてしまい、自分で覚える・思い出す・考えることまでも放棄し、脳を使わなくなった結果と考えられています。

  自分主体 ITまかせ
約束 スケジュールに入れる。
自分でも意識して忘れないようにする。
スケジュールに入れる。
アラームがなるから忘れてもOK
待ち合わせ

メールやラインで連絡
人・時間・場所など、ある程度覚えている

メールやラインで連絡
過去データがあるから忘れてもOK
住所録 データで管理
家族など大切な人は記憶している
データで管理
データがなくなったら誰もわからない
文字 時々、メモをとったり文字を書くことがある。
漢字を調べることもある。
メモ機能などITのみ。
漢字は変換機能でOK
疑問 色々調べる。
情報を判断して自分なりの答えをだせる
色々調べる
ネットにでている通りそのままの答え。
パスワード スマホに保管
3種類ぐらいなら記憶している。
スマホなどに保管
覚えていない。
覚えられないから、全部同じにしている



病院へ行くべきか?
若年性健忘症 と 若年性認知症(脳血管性認知症) は初期の症状がよく似ています。

若年性認知症は、脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)が原因で、脳に障害を引き起こす病気です。
脳卒中は生活習慣病が原因の場合が多いのですが、若年性の場合は、頭を強く打った場合にも脳卒中が起こることがあります。
頭に強い衝撃を受けたあとに、物忘れや記憶障害が出た場合などは、すぐに病院へ行って脳を確認したほうがよいでしょう。

■病院へ受診した方がよい場合
・急激に物忘れ・記憶障害などの症状が出た時。
・数日以内に頭を打ってから、症状が出た時。
 などがあります。
※若年性健忘症の場合は脳には異常がないので、生活習慣の改善などで回復をはかります。

■若年性認知症「脳血管性認知症」の症状
・物忘れ
・計算能力や意欲の低下
めまい
手足のしびれや麻痺
・言語障害(言葉がでない、物の名前がわかなない、意味のつながらない文章になる。)
運動障害(立てない、座れない、身体が傾く、足をひきずる、走れなくなる等)

※病院はMRIやCTなどの「脳の状態」を調べられる医療機器がある病院を選びましょう。
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