効果的な水分補給
熱中症になったら、水分補給と身体の冷却が最優先です。
また、熱中症の時には、水分と塩分(ナトリウム)のバランスがとれた飲み物をこまめに飲むことが大切になります。ナトリウム濃度が標準の血液濃度に近い飲料水が良いといわれています。
また、飲料の温度は8~13℃前後(常温よりも少し冷たいぐらい)が、腸の吸収がよくおすすめです。

熱中症に最適なのは、 1位 経口補水液   2位 スポーツドリンク   3位 食塩水 です。

暑いからと水だけを飲みすぎると、肝臓に負担がかかり、かえって体に吸収されにくくなります。
また、身体の水分と電解質(塩分)のバランスが崩れるため、身体が体液を薄めないよう、のどの渇きを止め、水分を尿で出そうとます。その結果水を補給しても、どんどん身体の水分が不足していきます。
※スポーツドリンクや経口補水液は、塩分糖分が入っています。健康の為に過剰摂取に気をつけて、日常的に飲むのはやめましょう。
スポーツ・部活・労働などで、大量に汗をかく場合の飲み物
最適なのは、スポーツドリンクや経口補水液(けいこうほすいえき)です。
運動などで大量に汗をかいて水分を失った場合は、水分と塩分(ナトリウム)の両方を摂る必要があります。
大切なのは失われた体内の電解質バランスを取り戻すことで、この為に、この両方がバランスよく含まれた飲み物が必要になります。(0.1~0.2%食塩水)。

また、運動直後にたんぱく質と炭水化物を多く含んだ食品(牛乳など)を摂取すると熱中症を予防できます。
経口補水液
経口補水液は、脱水状態のの電解質の補給・維持の為の病者用の飲料で、ナトリウムなどの電解質と糖分などがバランスよく配合されています。
あくまでも病者の為の補水液なので他の飲料より電解質濃度が高く、糖質濃度が低く設定されています。
(味に考慮なし、成分重視)
熱中症、病中(過度の発汗等で脱水状態の時)に最適な飲み物です。
身体が正常の時に飲むと、とても不味い飲み物ですが、身体が脱水症状の時に飲むと、比較的飲みやすく感じられます。
スポーツドリンク
スポーツ飲料は水分とミネラルを同時に補給できますが、メーカーや種類によって成分内容が異なります。
目的に合わせて、選びましょう。
また、ナトリウム(塩分)が多く含まれるので、日常的に飲んでいると塩分の過剰摂取になり高血圧などのの心配もあります。
屋外やスポーツの時など、大量に汗をかく場合の飲み物として最適です。

■熱中症の脱水時、病中はポカリスエットがオススメ!!
ポカリスエットはナトリウムやカリウム、マグネシウムなどの電解質の割合が、汗の成分に近い組成となっていて、体内の電解質バランスを整えやすく、水分・塩分補給に最適です。
(また、カロリーや炭水化物の量も多いので、エネルギー補給にもなります。)

■運動時はアクエリアスがオススメ!!
アクエリアスにはクエン酸やアミノ酸が含まれているので、疲労回復などに効果があるといわれ、運動時の飲み物に向いています。

自家製の塩分入りドリンク
・食塩水
 水100mlに塩0.1~0.2gを加えます、水1Lなら、塩1~2gです。
食塩水に、レモンやオレンジなどの柑橘類やハーブを加えても美味しく飲めます。
麦茶などに食塩水と同じ割合で塩を加えてもOKです。
飲んではいけない飲み物
カフェインが多く含まれている飲料は利尿作用があり、体の中の水分を出してしまいます。
 ・コーヒー
 ・ココア
 ・栄養ドリンク
 ・紅茶
 ・緑茶/ほうじ茶/ウーロン茶

アルコール類は身体がアルコールを分解するのにたくさんの水分を必要とする為、体内の水分が足りなくなります。
 ・ビール
 ・酎ハイ
 ・その他
飲むタイミングは?
「のどが渇いた」と感じた時には、身体の脱水症状が始まっています。
小腸は水分を20~30分かけて吸収するといわれています。
また、大量の水分を一気の摂ると胃に負担がかかり、かえって水分を吸収できなくなります。適量はコップ1杯分くらい(約150~200ml)です。

1.運動や労働の前に、コップ1杯分(約150~200ml)の水分を補給しましょう。 (塩分はなし)
2.30分間隔ぐらいで、コップ1杯分(約150~200ml)こまめに水分補給をしましょう。 (塩分入り)
 ※室内など、大量に汗をかかない環境では塩分は不必要、水や麦茶などで水分補給をしましょう。
3.熱中症の時も、コップ1杯分(約150~200ml)をまず飲み、様子を見ながら少しずつ身体に補給しましょう。